豊川コロナで観た『ブラック・ショーマン』真実に迫るミステリー体験
先日、豊川コロナシネマでシニア割(1,300円)を使い、『ブラック・ショーマン』を鑑賞してきました。東野圭吾の原作小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』を元に、福山雅治さん・有村架純さんを主演に迎えたこの映画。ミステリー好きとしてはワクワクが止まりませんでした。以下、あらすじから感想・総合評価まで、丁寧に綴りますので、これから観たい方にも参考になれば嬉しいです。
あらすじ
物語の主人公は、かつて教師として生徒から慕われていた神尾英一。ある日、彼が故郷の町で何者かに殺害されてしまいます。2か月後、結婚を控えていた娘・神尾真世(有村架純)は父の訃報を受けて実家に戻ることに。英一はなぜ、誰に殺されたのか?真世は真実を知りたいと願う。
そこに現れたのが真世の叔父、神尾武史(福山雅治)。武史はかつてラスベガスで名を馳せたマジシャンであり、その卓越したマジック技術と観察眼、誘導尋問などを武器に、警察を頼らず自ら事件の謎を解こうとします。舞台はコロナ禍の影響で観光客が減ってしまった町。人間関係や昔話、同級生の秘密、教え子としての思い出などが断片として散りばめられ、真世と武史は次第に“教え子の中に犯人がいるのではないか”という仮説を胸に、伏線の回収を進めていきます。
捜査手法は伝統的な警察ものとは少し違い、武史のマジシャンらしい“仕掛け”も取り入れられていて、視聴者をミステリー+エンターテイメントの世界へ導きます。現場の小さな証拠、証言の食い違い、過去の行動が今にどう影響しているか――これらが最後まで緻密に絡み合い、クライマックスへと向かうのです。
鑑賞者の感想
- 感想その1:武史=福山雅治の演技が格好良かった! マジシャンとして舞台に立つときの華やかさと、事件捜査で冷静に推理する顔とのギャップに、つい引き込まれてしまいました。特に“手品”を仕掛けとして使う場面は、映像としても見せ方がきれいで、非日常感が強かった。
- 感想その2:有村架純演じる真世の心情描写が丁寧だった。父を失ったショック、結婚を控えていた不安、叔父との再会・葛藤など、人物の内面が浮き彫りになる時間がしっかりあり、感情移入しやすかったです。ただし、同級生たちの関係性がやや多くて、誰がどの立場かを途中で忘れそうになった場面もあり。
- 感想その3:ミステリーとしての仕掛けと伏線の貼り方は巧み。ただ、「これはこう来るだろうな」と予想がつく部分もあり、意外性という点ではやや控えめだったかもしれません。でも、予想を超える細かい演出(葬儀での式次第、遺体を前にしたひとときのショック演出など)はとても印象的で、最後まで集中して観られた。
総合評価
全体として、『ブラック・ショーマン』は東野圭吾作品の持つ“謎”と、福山雅治・有村架純というキャストの魅力、マジシャンならではの非日常的演出の融合が見事な作品である。細かな部分で“もっとこうしてほしかった”と思うところもあるが、それを補ってあまりあるエンターテイメント性がある。
⭐️⭐️⭐️⭐️☆(4.0/5.0)
こんな人におすすめしたい
- ミステリーが好きで、トリックや仕掛けを楽しみたい方
- キャラクターの心情や人間ドラマにも興味がある人
- 福山雅治や有村架純の演技を見たい方
- マジック演出や“場の空気感”を感じたい映画館鑑賞派
気になった点・改善してほしいところ
- 登場人物が多いため、誰がどの同級生か、また過去の関係性がわかりにくい場面があり、メモでも取りたくなるほどだった。
- 結末部分で、“真実”以外に“人の気持ち”をもっと描いてほしかった。真世や婚約者との関係など、裏切りや疑心暗鬼だけで終わってほしくないと思う描写が少し弱かったと感じる。
- 予想できてしまう謎もあるので、ミステリーに慣れている人には「どんでん返し」を強く期待しすぎない方がいい。
まとめ
豊川コロナシネマでの鑑賞は、スクリーンの大きさ、音響、観客の反応も含めて、“映画館で観て良かった”と思える体験でした。1,300円のシニア割でこの満足度はお得です!ミステリー好き、ドラマ好き、演者好き。いろんなタイプの人に刺さる一本だと思います。
もしあなたがこれから観るなら、細かい伏線を見落とさないように、メモと一緒に楽しむくらいの気持ちで挑むと、最後の謎解き部分で「ああ、そうだったのか」と膝を打つ瞬間があるでしょう。
では、良い映画体験を!また何か気になる映画があれば一緒に語りましょう。
※このレビューは、ネタバレを大きく含まない範囲で書いています。
タグ:ブラック・ショーマン, 映画レビュー, 東野圭吾, 福山雅治, ミステリー映画
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